プロ仕様のPCが欲しいなら必見!

こんにちは、アビッツのAIです。
今回は、とある法人のお客様からのご依頼を受け、業務で使用するCADや測量などに用いるソフトを快適に動作させるための高性能パソコンを構築しました。使用するソフトの推奨スペックを満たすだけでなく、お客様のご要望を盛り込み、パーツ選びから組み立てまで、細部にわたるこだわりを持って取り組みました。さっそく、そのパソコンをご紹介いたします。

今回構築するパソコンの主なパーツ。右側に大きく見える黒い大型のケースにパーツを組み込んでいきます。中央に見えるのは23.8インチ液晶モニターが小さく見えてしまいますね。

まずは、心臓部とも言えるマザーボードからご紹介いたします。最近はマザーボードの価格がものすごく値上がりしていますが、ハイスペックかつビジネス向けということで鉄板のASUS PRIME Z790-Pを選びました。このマザーボードは堅牢な性能と安定性を持ち合わせていて、ミドルクラスながら性能と価格のバランスがとても良いんです。ちなみにPCIe5.0、2.5Gbpsまでの有線LANにも対応していますので、将来性もばっちりです。

ASUS PRIME Z790-Pマザーボード。これに様々なパーツを搭載していきます。
多数のVRM、Z790チップセット、それにm.2 SSD用のヒートシンクがとても目立ちます。

次に、CPUです。現時点でトップクラスの演算能力を誇るCore i9-13900を搭載しました。高速な処理能力とマルチタスキングの優れた性能により、大規模な図面の描画やデータ処理もスムーズにこなすでしょう。ただ、いくらCore i9といっても付属のリテールファンは使用しません。これまでもブログでご紹介しましたが、大型の空冷ファンを取り付けるようにしています。これだけで10℃ぐらい差がでるのですよ。

Intel Core i9-13900開封!性能もお値段もとってもハイエンドなCPUなので、付属のCPUファンも少し豪華ですが…。
左側が付属のファンで、右側が今回チョイスしたもの。手前に見えるのがCPU。このCPUの性能を最大限に引き出すためには、大型の空冷ファンを使用する必要があります。自分が発生する熱で動作を抑制してしまうからなんですよ。
CPUをマザーボードに乗せたところ。周りに背の高い部品に囲まれているので収まり良くみえます。
今回は、ダイヤモンドグリスを湿布します。熱伝導率が16W/mKと非常に高いものです。(一般的には安価な2~8W/mK程度のものが使われます)
丁寧にグリスを塗布した様子。厚く塗ると熱が逃げにくくなり、薄すぎるとヒートシンクの接触面に隙間ができてしまいます。
CPUファンを取り付けました。12cmのファンを2基搭載していることもあり、ものすごく大きく重いです。

RAMは余裕の32GB。DDR5の16GBを2枚使用します。これも言わずと知れたG.SkillのDIMM DDR5-6000。もし今後メモリーが不足するようだったら、空きスロットに2枚追加できるように、1枚あたり16GBのものを搭載しました。使用するソフトウェア推奨以上の32GBもあれば当面は余裕だと考えた結果です。

高耐久・高信頼性を代表するメモリーメーカーのG.Skill。ヒートスプレッダーを纏ったRipjaws S5(DDR5-6000 CL36-36-36-96 1.35V)は、最大で毎秒60億回のデータを転送できるという爆速タイプのメモリーです。
マザーボードのメモリースロットに挿入したところ。1枚16GBなので2枚で合計32GBになります。4スロットあるうち2つは空いていますので、後々メモリ不足になったら追加して対応できます。

起動ドライブとして、Western Digital社のWD BLACKを採用しました。NVMeタイプのm.2 SSDで、これまた高耐久・高信頼性で定評のあるモデルです。容量は1TB。ただ、SSDの発熱量も多いので、マザーボードに付属のヒートシンクではなく、別途専用のファン付き大型ヒートシンクタイプを搭載させます。小型ですが、この効果はすごいです。15~20℃も下がるのに、音も静かです。

Western Digital社のWD BLACK。容量が1TBなのでNANDフラッシュが占める面積もやや大きめ。ヒートシンク無しだと高負荷で70℃をあっさり超えることもあります。
中央にある板状ヒートシンクはマザーボードに付属のもの。積極的に冷却するために、上のSSDクーラーを取り付けます。(マザーボード付属のものは、別のm.2スロットに移設しました)
m.2 SSDに熱伝導率シールを貼ってからSSDクーラーを取り付けます。
マザーボードにSSDとSSDクーラーを搭載しました。ファンは小型ですが、効果は十分発揮できました。

ファイルのバックアップ用に3.5インチHDDを用意。これはお決まりのWestern Digital社のWD RED Plus。保管するファイルの性質や時期から容量は4TBのものにしました。5,400RPMという低速回転ながら速度は十分。むしろ高耐久・高信頼性のHDDとしてはこれ一択なHDDです。バックアップ用なのでSMRタイプでも良さそうでしたが、Windowsのファイル履歴機能も利用するのでCMRを選択。

また、DVDの読書きが必要になるそうなので、DVDスーパーマルチドライブをチョイス。DVDドライブってもう本当に安価なものが多いのですが性能はイマイチだったりします。このパソコンには妥協という言葉は不要なので、やはりこれも当社オススメのPioneer社製。光学ドライブと言ったらやっぱりこれなんですよ。

当社ではもうこれ以外のHDDはオススメしていないと言っても過言ではないブランド。耐久性では抜群です。
Pioneer社製のDVDスーパーマルチドライブ。内蔵型のため、こんな形では見たことがない方も多いかもしれません。

さてさて、マザーボードに主要なパーツを搭載できたので、ケースに組込んでいきます。ケースはAntec社製のスタイリッシュモデル。スタイリッシュと言ってもかなりの重厚感です。そしてATX電源は同じくAntec社製の850W(80+GOLD認証)。もはや電源の重要さは語りませんが、パソコンのパーツの中では安定性を語るにはもっとも重要なんです。安価な電源を使っていて動作が不安定になったり、電源の故障によって他のパーツも道連れにして壊れてしまうといったこともあるんですよ。

ケースを横にして寝せた状態。ネジも含めてほとんどの部品がブラックで統一されています。
AntecのGold電源。本体と同じカラーですね。

ケースに電源、マザーボード、HDD、DVDドライブなどを固定します。ケースには、前面に3基、背面に1基、底面の隠れた部分からの吸気用(逆回転)に1基。合計5基のファンを搭載することで内部の熱を効果的に排出します。どれも大型のファンのため低速回転でも十分な風量で冷却できます。長時間の使用においても熱によるパフォーマンス低下を最小限に抑え、安定した作業環境に繋がるんです。

ケースの左面。マザーボード(といってもCPUファンが大きすぎて見えないですが)を固定しました。メモリーや拡張カードなどを追加したりするときに容易にアクセスできます。
ケースの右面。こちらは配線面。パソコンの配線は電源も何種類かあり、SATA、USB、コネクタ類の配線などたくさんあります。後から配線を容易に変更できるようにしています。地味で目立たないですが、組み立てる上では非常に大事な作業です。

いよいよ最後のパーツ。グラフィックスカード(GPU)も重要な要素です。お客様の業務に必要な高い描画精度やレンダリング能力を追求し、最適なGPUを選定しました。nVIDIA RTX3060チップを搭載したASUSのツインファンモデル。オーバークロックも可能です。これにより、正確な図面の表示や3Dモデリングなど、クオリティの高い作業環境ができあがります。

nVIDIA RTX3060を搭載したASUS社製のグラフィックスカード。業務で使用するソフトウェアがRTX(GeForce系/OpenGL使用)を推奨しているため、ミドルクラスのGPUを選定しました。
マザーボードのPCIeスロットに搭載した様子。GPU自体はPCIe4.0対応。マザーボードはPCIe5.0にも対応しているので、今後より高性能のGPUにも置換できるように考慮しています。

すべてのパーツの状態を確認して電源を投入します。GPU側とマザーボード(CPU)側からのHDMI出力の両方を確認して、UEFI(BIOS)で動作を確認します。ファンの回転速度などの調整は、Windows11をインストールしてから負荷テストと一緒に調整していきます。

UEFI(BIOS)画面で、CPUとRAMが正しく認識できています。
UEFI(BIOS)では、各種調整をします。冷却ファンの調整も細かく設定していきます。

Windows11 Proをインストールして、初期設定を行います。今回は「プロ用」「お得パック」「安心パック」を適用しました。モニターはドット不良がないことを確認し、パソコンとモニター側からカラー調整を行ったりと盛りだくさんの設定を施します。最近はどういうわけか、法人のお客様の方でも「家庭用」「業務用」よりも「プロ用」が目立って多くなっています。専門職の方が多く来店されるのも理由のひとつですが、メーカーの既製品では満足できず「オーダーメイド」パソコンを求まれる傾向が強くなった気がします。気のせいかもしれませんが・・・。

パソコンとモニターを並べた様子です。本体はブラックですが、モニターはお客様のオフィスに調和するようにホワイトをご用命いただきました。

いかがでしたでしょうか?今回、当社では業務に最適な高性能パソコンを構築しました。高性能Z790マザーボードやCore i9のハイエンドCPUなど、高い性能と安定性が求められる業務に最適なパーツを組み合わせました。

以上が、私たちが構築した高性能パソコンのご紹介でした。お客様の要望に合わせて厳選したカスタムパソコンで、CADなどの専門業務において快適な作業環境を提供できることを自負しています。パフォーマンスの向上だけでなく、耐久性や信頼性にもこだわった仕上がりとなっております。

お客様のご要望に合わせてカスタマイズ可能な高性能パソコンを提供しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。お客様のビジネスに貢献できる最適なソリューションをご提供いたします。

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