怪しいACアダプター

こんにちは、アビッツのAIです。
今回はノートパソコンのACアダプター故障のお話です。

先日、お客様がご来店され、「ノートパソコンの電源が入らない」とご相談いただきました。お客様自身、ACアダプターのジャックやケーブルを触ると電源が入ったり切れたりすることがあり、不安定さには気が付いていました。それでも、たまにしか使わないため、多少我慢して使っているとのことでした。それから数か月が経ち、ついに我慢の限界が…。パソコン本体も疑いつつも、まずは代替用のACアダプターを求め、近隣の電気屋さんやホームセンターなどを探し回って、店員さんにも聞き回ったそうです。それでも適合するものは見つからず…。結局困り果てて、当社に相談しに来られました。

ちょっと怪しいメーカー製のACアダプターで、ACプラグの円形状のデザインがユニバーサルに対応しているように見えます。

さて、ひととおり事情をお聞きして、問題のACアダプターを見せていただきました。東京秋葉原にある〇〇電子や△△電商などには売っていそうですが、山形県内では入手困難だと思われる形状のACアダプターです。

さっそくテスターでDC出力をチェックしたところ、確かにACアダプターに異常が見られました。ジャックの根本を触ると電圧が不安定になるため、接触不良が疑われます。ジャックはやや特殊な形状で、あまり信頼性の高くないメーカー製のものでした。そのせいか、ジャック自体がグラグラと動く状態。もちろんAC/DC回路の故障も考えられましたが、ジャック部分を半田などで修理するよりも新品に交換する方が安心です。

12Vの電圧を印加して、ノートパソコンに電源を供給し12Vの電圧を供給して、ノートパソコンを動かしています。CPU負荷が約30%の時で1.72Aを供給しています。バッテリー充電中とはいえ、定格最大が2.0Aなので高負荷時が少し心配です。。

次に、パソコン本体に異常がないか確認しようとしましたが、バッテリーが完全に充電切れでPCが起動しない状態でした。そこで、業務用の安定化電源装置とジャック変換アダプターを使って、パソコンに12Vを供給!見事に起動させることができました(当たり前ですが…)。

安定化電源装置からノートパソコンに電源を供給しました。

お客様のパソコンは、有名なメーカーやBTOショップ製ではなく、性能の割には高価であるのが特徴です。作りも甘く、分解するとコストダウンが見て取れます。そのため、ACアダプターもあまり信頼性がないものが使われていることが多く、故障しやすいと言えるでしょう。

バッテリーを充電しながら、パソコン本体に異常がないか検査しました。

このパソコンの純正ACアダプターがいまいちですので、改めてこのパソコンに適合するものを選定します。パソコン自体は12V2.5Aでジャック部分が細身のタイプです。しかし細身のタイプのものはあまり流通していないため、出力をやや大きい3Aのもので代替することにしました。

故障したACアダプター(左)と新しいACアダプター(右)。少し出力が大きいこともあり、本体も少しサイズアップしたものになりますが、メガネケーブルになったのでコンセントプラグが差しやすくなりました。

新しいACアダプターを取り付けたことで、お客様のパソコンは通電も充電もできるようになりました。ACアダプターにもいろいろなものがありますが、汎用性が高い国内メーカーのものですと互換品が電気屋さんで入手できるものがあります。しかしそうでないと、いったいどれを選んだら良いのか分からない方は多いのではないでしょうか?

挿さるから使える、というのは少し危険です。電気的に適合していないとパソコンが故障するかもしれません。適切なACアダプターの選択には、電圧・電流の確認が必須です。また、不明点があれば当社にご相談ください。

次回も、パソコンのトラブル解決に役立つ情報をお届けしますので、お楽しみに。

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